横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

カテゴリ: けものやカエルその他の生きもののお話

木の葉が落ちきり、空が広いこの季節。
樹上や藪の中には、野鳥だけでなく、タイワンリスの気配も目立ちます。

ガサガサっと、ダイナミックな音がするとその姿が、

タイワンリス141220掛下08ーs


静かな林でも見渡すと、枝と葉を集めた巣が、見つかります。

20120104巣入口がみえるーs


樹皮やアオキの実を食べたりする姿も
見かけます。


すっかりこの森の見慣れた生きものになってしまった外来種タイワンリス。
彼らをテーマに生きものを調べる視点と
外来種の影響を学ぶイベントを3月に開催します!

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自然観察センター主催行事
「観察の森のリスしらべ」

観察の森にくらす外来種タイワンリスの姿や巣を探し、
記録やまとめなど調査の体験を行います。また外来種問題について学びます。

【日時】 2024年3月2日(土)10:00~15:00(雨天時は3/9へ延期)
【対象】 小学校4年生以上~中学生 30名(抽選)
     ※小学生の場合は保護者1名以上同伴
【申込】必要


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文:かなちん
資料写真:掛下 かなちん

午前中、激しい雨が降ったある日。
14時ごろに、雲間から日が差してきたので、川や水路の確認(巡回)にでかけました。
IMG_3699_re
川の上から異常がないことを確認し、そろそろ引き返そうかと思ったその時…ガサゴソと落ち葉の上を這うような音がしました。
「ヘビかな?」と思い、音のする方をじーっと見つめると、体をくねらせるヘビ特有の動きではありません。
まっすぐに落ち葉をかきわけて、ものすごいスピードで向かってきました!!!…

ヘビではない何か、あるいはヘビだとしたら怖すぎるスピードでまっすぐ向かってくるので、頭の中はパニック!
「逃げなきゃ…」と思ったところで、ひょっこり!
アズマモグラ_しっぽ
(写真がなく残念なので、イメージイラストをどうぞ)

「しっぽ!」が見えて、一安心。
ずんどうな茶色い体に、毛はほとんどないはだの見えた小さなしっぽが見えたので、アズマモグラのようでした。
すぐに落ち葉や土の中に隠れてしまいました。

落ち葉が積もっていて気づきませんでしたが、あたりにはモグラ塚がたくさんありました。
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地面近くを通っていたトンネルが雨の影響で崩れてしまい、そこを通ったモグラをタイミングよく見ることができたのかもしれません。

「私と同じように、雨のあとにモグラもトンネルを巡回しているところだったのかな」と、土の中のモグラに「お互いにお疲れさまです!」と思いながらその場を後にしました。

土の中でくらしているモグラのなかまには、なかなか出会うことはできません。
自然観察センターでは、そんなアズマモグラやヒミズのはく製を展示しています。
センターにお越しの際は、ぜひじっくり観察してみてください。

文・写真・イラスト:まつもい

先日、コナラの道を散策してきました。

P9080621

その日はちょうど雨上がりで、地面が濡れていました。
木の枝も雨水の重さで下がり気味。

この湿度でキセルガイの仲間が顔を見せてくれました。
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シロキクラゲを発見。雨が降った時は目立ちます。
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鳥も鳴いていない静かな散歩道でしたが、足元には普段と違った景色がありました。
個人的にはシロキクラゲを見ることができてうれしかったです。

暑い日が続きますが、森にいると,まれに涼しい風が吹きます。
ちょうど季節の変わり目の時期。皆さんもぜひ散策にいらしてください。

文・写真 まえむー

暑い日が続きます。
立ってるだけで汗が出てきてしまうほど気温と湿度が高いですから、日中に出歩いている方が、まばらになったような気がします。
そんな昼間の暑い頃に、20㎝の細長いヘビが観察センターの前でうろちょろしていました。
IMG_2990m

観察のため一時的にケージに入ってもらいました。
隅っこで丸まってじっとこちらを見ています。
これはシマヘビの幼蛇です。

一般的にシマヘビは幼蛇と成蛇で見た目が違います。

比較のため、2021年に撮影されたシマヘビの成蛇の写真を載せます。

シマヘビ20210アーリン

成蛇は名前の通り、縦シマ模様が入るヘビ(個体差があります)です。

これが今回のシマヘビ。
IMG_2023080m

赤茶色の体に頭の柄。見た目がずいぶん違いますね。

シマヘビは気性が荒いといわれますが、
見つけた時からこのシマヘビは威嚇らしい威嚇はなく、嚙みつく素振りもなく、とても大人しかったです。
個体差なのか、まだ体温が上がりきっていなかったのか、気になりました。

最後は見つけた場所でお別れしました。
にぎわいのある森の一員として、この先も頑張って欲しいです。

文 まえむー
写真 アーリン まえむー

※ヘビに関する知識があるスタッフが扱っています。
この森にはマムシやヤマカガシといった毒ヘビがいますので、ヘビを見つけたとしても触らないようにお願いします。

 観察の森には3500種類以上の生き物が生息している
ことがわかっています。植物、野鳥、哺乳類、昆虫、
爬虫類などなど、、、それぞれの生きものにとって、
餌をとる場、子育てをする場、休む場等は異なります。
どういった状態が必要なのか?ウグイスにとって必要
な場は?オタマジャクシにとっては落ち葉をどれくらい
残しておいたら良いのか?トンボにとっては羽化する時
期この場所の草は残しておいた方が良いのか?

生きものが直接教えてくれるわけではありません。
ではどうするか?

観察の森には生きものを見続けているボランティアさん
がいます。彼らは継続して対象の生きの観察を続け、
その変化を見ています。そして様々な種類の生きものの
代弁者となって、保全に必要な情報の提供をしてくれて
います。
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私たちレンジャーは時折気がつくとボランティ
アさんのことを調査している対象の生きものの種類で
「今日はカエルさんが調査に入っている」
「明日はトンボさんと打ち合わせがある」
と話してしまうこともあります・・・
ヤマアカガエル140604掛下09

 観察の森は生きもののにぎわいのある森を目指しています。
そこにはボランティアグループ友の会の力が大きく寄与
しています。
このブログをお読みになったみなさまも仲間になりませんか?

横浜自然観察の森友の会案内 (yamagomori.com)

文:チョコ

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