先日、草刈りをしていたところ…
「うわぁ、お邪魔します!」
上手に組み合わせたササの葉の中で、お休み中の虫をみーつけた!
糸を使って、葉っぱをつなげて巣をつくった様子。
葉の緑とのコントラストで、体のオレンジ色がよく目立ちます。
お腹の黒いボーダーのような模様が特徴的。
一緒に作業をしていたかなちんレンジャーにすかさず「コバネコロギス」と教えてもらいました。
その後も黙々と草刈り、集草、草刈り、集草…
と、1歩足を踏み出した時、足元からパタパタと細長い何かが飛び上がりました。
カマキリかなと思いつつ、降り立ったあたりを見てみると…。いない?
それでもよーく見てみると、葉っぱにまぎれて上手に隠れていました。
「みーつけた!なんと、ナナフシ!?」
この森にいる翅のあるナナフシのなかまは、ニホントビナナフシですが、体に対して翅が小さく、こんなに飛びあがったりはできなかったはず…。
また、前に観察したニホントビナナフシより体が茶色い褐色で細長く、触覚も長いような…。
センターに戻って図鑑をみたところ、正体は「タイワントビナナフシ」でした。
このナナフシは、長距離移動はできないようですが、ニホントビナナフシより長い翅をもっていて、今回みたようにパタパタと翅を使うことができたようです。
コバネコロギスもタイワントビナナフシも、昔は神奈川県で観察されていなかった、近年少しずつ観察されてきている種類のようです。
コバネコロギスは温暖な地域で見られる生きものなので、温暖化の影響で分布が北上したと考えられています。
一方、タイワントビナナフシは人の行動によって移入してきました。
この森にはどのようにやってきたか謎ですが、まさかの収穫にあふれた草刈りでした。
文・写真:まつもい
※この森では、「生きものを持ち帰らない・持ちこまない」がお約束。