横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

2022年02月

こんにちは、まつもいです。
この森に来てから早いもので、あっという間に9ヵ月が経ちました。
四季を通して、この森で生きものとの様々な出会いがありました。
ここ最近では、ヘイケボタルの湿地でとくに印象的な出会いがありました。

年が明けてから雪の降る日もありましたが、気持ちよく晴れる日が続いていました。
ただ、1月下旬から、私たちは毎日天気予報とにらめっこ…雨はいつ降るか…
そして、2月中旬ごろ、待ちに待ったしっかりとした雨が降りました。

お気づきの方もいると思いますが、1月下旬~3月頃、この森のヤマアカガエルは恋の季節を迎えます。
冬としてはあたたかい雨が降る夜に産卵するために水辺へ集まってきます。
ただ、日中や雨上がりでも産卵する姿が見られることがあるそう。
雨上がりの昼間をたびたび狙って、水辺へ近づいてみると、実際に「キョロロロ…」とカエルの大合唱が聞こえてきました。

そこには、お目当てのヤマアカガエルの姿はもちろん。
カエルを食べにきた生きものたちの姿もありました。

急に鳴き声がしーん…としたかと思うと、空から湿地めがけてトビがダイブ!
そして、この森ではめったに出会えないこんな動物まで!


みなさん、おわかりいただけましたか?
B2207294_1_ヘイケボタルの湿地かけした_re
そう!なんと、イタチです!
先日、森に来てくれたタッチ―くん!
仲間のイタチがいましたよ!!!
(タッチ―くんについてのブログはこちらから⇒<タッチ―くんがやってきた!>
レンジャーたちも大興奮でした!

この森では、ヤマアカガエルの卵塊を数える調査をして、カエルやその生息環境に変化がないか把握する取り組みを長年しています。
この取り組みは、カエルだけでなく、カエルをとりまく生きものたちを守ることにもつながります。
今回の出会いから、「生きもののにぎわいのある森」が育まれていることを垣間見ることができました。

冬のこの時期、雨が降った後の暖かい日に散策される際は、ヘイケボタルの湿地など水辺にそーっと近づいてみましょう。
様々な出会いが待っているかもしれません。
(コースのぬかるみ・木道の凍結には、お気をつけて!) P2164948_re

文・写真・動画:まつもい イタチ写真:かけした


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横浜自然観察の森では、野鳥や昆虫、植物など様々な生きものの調査がレンジャーやボランティアによって行われています。

今回は、生きものたちが暮らす森そのものの変化をとらえる「環境写真記録調査」をご紹介します。
この調査は、園内の代表的な景観を同じ場所から定期的に撮影し、過去の写真と比較することで、環境に大きな変化が起きていないか把握することを目的に行なっています。

これは今週、園内のあるポイントを撮影したものです。 写真1

こちらは同じ場所から5年前(2017年2月)に撮影した記録です。違いが分かりますか? 写真2
木々が成長して枝葉を伸ばし、空を覆うように広がっています。

続いてこちらは、昨年の8月にヘイケボタルの湿地を撮影したもの。濃い緑が鮮やかですね。 写真3

同じ場所から今週撮影した写真と見比べてみると… 写真4
葉っぱが落ちて、湿地の奥まで見通せます。

いつも見慣れた景色でも、このように長い年月をかけて比べたり、季節を変えて調べたりすることで、ちょっとした変化に気づくことができます。

(文・写真:あらごん)

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昨日の横浜市内はみぞれや雨がほとんどだったようですが、観察の森は午後から本格的な雪になりました。

今朝、森に到着するとモンキチョウの広場は銀世界。
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すでに人の歩いた跡がありましたが、よくよく観察すると人以外の足跡も見つけました。

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ノウサギの足跡です。

ノウサギは広場の草地でコロコロとしたフンをよく見かけたのですが、ここ数年見かける機会が減っており、友の会の「定点カメラで動物調査」の撮影写真にも写らなくなっていたので、消息がとても心配になっていました。
今回の雪で生存を確認できたことはとてもうれしいできごとでした。

さて、今日は気温も上がり雪どけも進んでいますが、コナラの道の尾根道などまだ雪がしっかり残っていたり、溶けてぬかるみになっていたりしています。
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市境広場に積もった雪

来園された方も、こんなに積もっていることは想像していなかったようで靴がビショビショになってしまった方もいました。連休中、来園される方は特に足回りの対策をしっかりとってお越しください。

文・写真/かけした

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リニューアルしました「セルフガイドシート タンポポの道 秋・冬」を手に、おひとりで、ご家族で、お友達と…森を歩いてみませんか?
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まずは、観察センターで黄色のセルフガイドシートをゲットしましょう!入口のラックとレンジャーカウンター横のラック2か所で配架しています。
表紙
表紙のイラストは秋から冬にかけてのアキアカネの丘の景色です。
上空にはトビが、ススキの茂みにはホオジロがいます。
イラストはぬり絵としても楽しめるように描いていますので、森でみた景色をしっかり目に焼き付けて、お家に帰ったあと、ぜひぬり絵に挑戦してください。

さて、今回は、地図面のポイントの中から一部を紹介します。
●タンポポの道⑧ クヌギの林【森を守るボランティア活動】
冬のあいだ、※雑木林の中に木が積まれているよ。この木をつかってストーブの「まき」や「炭」をつくるんだ。観察センターへもどったら、まきストーブであたたまろう。
ストーブ.これjpg
雑木林をのぞいてみると…積まれた木がありました!
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この伐採作業はボランティアグループ友の会の「雑木林ファンクラブ」が行っています。倒した木を、ナタを使って割り、「まき」にします。

外を歩いてすっかり冷えてしまった!という方は、帰る前に観察センターへ立ち寄って、薪ストーブで温まっていきましょう。
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薪ストーブの前に立ってゆっくり火を眺めると、心も体もだんだんとポカポカ温まっていきますよ。

●アキアカネの丘【大きな木に注目!】
広場の真ん中にある木は「ケヤキ」。夏に日かげを作っていたたくさんの葉っぱは、秋から冬にかけてだんだん落ちていくよ。今の木の様子(葉っぱなど)を絵にかきたしてみよう。
ケヤキの木
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このケヤキはアキアカネの丘のシンボルツリーのような存在。
枝に残っている葉っぱはどれくらい?地面に落ちている葉っぱはどうでしょう?ケヤキの様子を観察して描き足してみましょう!
また違う季節に観察すると様子が変わっているはずですよ。

他にもガイドシートには観察のヒントが盛りだくさんです!
自由に見どころを探してみてください。きっとすてきな発見ができるはず!

文・写真:かない

※ガイドは同行しません。
※タンポポの道をまわるのに必要な時間は約45分。9時から15時ごろまでがおすすめです。(観察センターは9時から16時半まで開館。)
※雪や雨が降った際は観察センターで園路状況をご確認ください。
※感染症対策を実施のうえ、お楽しみください。

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先日、ピクニック広場を歩いていたら道にカマキリの卵が転がっているのを見つけました。
 転がるカマキリの卵
シジュウカラにでも食べられたのでしょうか?
卵には穴が開いていて中身は空になっていました。

後日、生態園を歩いていたら枝をしきりに突く
ハシブトガラスを見つけました。
 枝を突くカラス
何を突いているのでしょうか?葉っぱでよく見えません。しばらくしてハシブトガラスが枝から近くの切り株に飛び移ると、その足にはなんとカマキリの卵が!
 卵を食べるカラス
ハシブトガラスはまた卵を突いてから口に咥えて
どこかへ去っていきました。先ほどまで突いていた枝を見ると、卵が付いていた跡が残っていました。
 枝に残った卵の跡
小さなシジュウカラでは卵を枝から引きはがすのは
難しいでしょうし、先日見つけた卵もハシブトガラスが食べた後だったのかもしれませんね。

文・写真:アーリン

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