横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

2021年09月

暑さも和らぎ、秋の虫たちの声がきこえてくるようになりました。
キンモクセイの香りが漂ってきたりと、「耳」や「鼻」で秋を感じることは増えましたが、「目」では、しっかりと秋を感じていない気がしたので、森の中の秋を見つけに行くことにしました。

センターを出発して、さっそく…! 01_クリ_IMG_8228.jpg_re
クリ、クリ、クリ!!!!
見上げると、緑や茶色のいがぐりがたくさんあります。 02_クリ_IMG_8121_re
クリの実は、熟す前は緑色のウニのようですが、熟すにつれて茶色に変化し、イガが4つに割れます。
割れた茶色いイガの中には、実がないものもあります。
周囲を観察してみると…、犯人でしょうか? 03_タイワンリス_IMG_8117_re
タイワンリスがじっと身を潜めていました。
リスがクリを食べているのか、どうやってあの痛いイガの中からクリを取り出すのか…不思議です。
…が、残念ながらその姿を観察することはできませんでした。


そこから少し歩くと、立体的で大きな巣をこしらえたジョロウグモに出会いました。
この時期になるとメスは成熟し、赤色と黄色のお腹がとても鮮やかに目立ちます。 06_ジョロウグモ_IMG_8153_re
巣に何かエサがかかっていないか、探してみたところ…! 07_蜘蛛の巣_IMG_8157_re
エサではありませんが、コナラのどんぐり帽子がちょこんとくっついていました。
ジョロウグモも秋を纏いたい気分だったのかな?とか想像してしまいました。
今回歩いてみると、コナラのほか、スダジイ、シラカシのどんぐりが落ちているのを見つけました。

少しの時間でしたが、森のあちこちで秋を楽しむことができました。
なお、この森では、森の恵みを人間がいただくこと・お持ち帰りすることはできません。
森でのルールを守りながら、みなさんもどんな“秋”があるか、いろいろな五感を使って探してみてください!


文・写真:まつもい


こちらもお読みください
横浜市は現在「緊急事態宣言」が適用されています。
引き続き感染防対策にご協力ください。

10/3日曜日、10/8金曜日、10/9土曜日の3日間「秋の森 おさんぽラリー」を開催します。(※台風接近に伴い日程が変更になりました。9/30更新)
今年度リニューアルし、10/1から初披露の「セルフガイドシート ウグイスの道 秋・冬」を観察センターでゲット!おひとりで、ご家族で、お友達と…森を歩いてみませんか?
セルフガイドシート
ガイドシートをヒントにしながらコースを歩き、自由に見どころを探してみてください。
昆虫や、鳥たちの声、色とりどりの草花や木の実など、きっとすてきな発見ができるはずです。
オオカマキリ
モズ
ツリフネソウ
ガマズミ

観察センターでは9月より、企画展「森の小さな道を歩こう ウグイスの道」も開催しています。
企画展写真
森のトンネルや草やぶのある小路を歩く楽しみをご紹介。道の風景や季節ごとに見られる生きものの写真も展示していますので、出発前の予習や帰ってからのおさらいにぴったりな内容です。
また、研修室後半ではイベント期間中「秋の森 おさんぽラリー」の関連ミニコーナーも設置予定です。
観察の森にお越しの際は、ぜひ観察センターにお立ち寄りください。

※おさんぽラリーにガイドは同行しません。
※ウグイスの道をまわるのに必要な時間は約30分。9時から15時ごろまでがおすすめです。(観察センターは9時から16時半まで開館。)
※雨が降った際は観察センターで園路状況をご確認ください。
※スズメバチが多くなっています。ハチに出会ったときは手で振り払ったりせず、じっとハチがいなくなるのを待ちましょう。巣が茂みの中にあるかもしれません。観察路を外れないようにしてください。
※感染症対策を実施のうえ、お楽しみください。


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9月に入り涼しくなってきましたが、まだセミの声が響
いている森です。
実は7月末夜当施設では「セミ調べ」
というイベントを予定していま
した。しかし残念ながら
感染症の心配もあり開催できず・・・
そこで参加予定だった方々に、セミを調べて記録する
シートをお送り
し、ご自身でおうちの近く等のセミを調
べていただきました。
以下、参加者から送っていただいた調査結果です。
DSC_0539re
じっくりと細かい点まで観察している様子が伝わって
きます。
日中も調べていて、その時はアブラゼミに注目
されています。
そしてクマゼミと比較して違いを見出し
ている点もすばらしい!
保護者の方から、その時の様子について。
「羽化場所を探して幼虫が柵のロープを行ったり来たり
していた
のですが、なぜか羽化をして止まっている白い
セミの脱け殻に捕
まって羽化を始めてしまった幼虫がい
ました。なぜ
こんなところでと思いハラハラして見守っ
ていると、
案の定落下。羽が傷つき曲がってしまったけ
れど、体制をかえて
あげたところの感想です。」
そして調べた小学生ご本人の感想が↓
「セミの幼虫がからから抜け出して羽化しているとき、
その下に
セミの幼虫が来て、羽化しようとしていた。
しばらくしたら、セミ
が落ちて二匹とも死んでしまい
そうな気がした。
何とか地面で体制をかえてあげた。
羽化しているときは命がけで頑
張っていると思った。」
命がけで頑張っている、本当に、、そうですね。
とてもとても暑い日に調べた貴重な結果を送って頂き、
ありがとうございました!
ぜひまた来年の夏も調べてみてくださいっ!
きっと来年調べると、今年とは違ったことに気づくと
思います。

今年度、私共は直接ご対応できなかったイベント参加者
や団体に、動画を送信したり、オンラインでつないでお
話をするな
どしています。
できる限り、自然っておもしろい、自然を大切に思う
皆様
とつながっていきたい、そう願っています。
文/チョコ 写真/イベント参加者

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先日、ボランティアのみなさんとピクニック広場の草刈りを行いました。
横浜自然観察の森の草地ではすべてを刈り取るのではなく選択的に刈り残し箇所もつくっています。
今回はツルボという植物が咲いているエリアを刈り残しました。
ツルボは特に珍しい植物でもないのですが、蜜を求めて昆虫がよく集まります。
tsurubo

ハチやチョウの仲間など比較的大きい種類ばかりに目がいきがちですが、よくよく観察していると、ササグモと思われるクモが隠れているのを見つけました。
s-sasagumo

花にやってくる小さな昆虫を待っているようですが、なかなかいい大きさの獲物がやってきません。

フタモンアシナガバチがきましたが、手も足も出ないようです。
futamonashinaga
ほかの花でも待ち伏せているクモを見かけましたが、観察している間に捕らえたところは見られませんでした。
いったいどんな昆虫を待っているのでしょうか。皆さんもクモと一緒にじっくり待ってみてみませんか。

ほかに見られた昆虫たち
(左上)キタキチョウ (右上)ヒメハラナガツチバチ
(左下)ヒメウラナミジャノメ (左下)オオハナアブ
tsurubotomushi

文・写真/かけした

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先日、センターの中でお昼休みをしていたら窓から何か
入ってきました。
 セイボウ
セイボウです。
メタリックに輝くブルーのボディがとてもキレイです。
お腹の突起の数で種類が判別できるようですが、確かめる前に飛んで行ってしまいました。

セイボウは見失ってしまいましたが、代わりに別の
生きものを見つけました。
 ヒナカマキリ
ヒナカマキリです。大人でも体長が2センチほどの
小さくて可愛いカマキリです。

他にも何かいないかなと床を見ると、クモが歩いていました。
 ヘリジロサラグモ? オス?
サラグモの仲間でしょうか。ヘリジロサラグモのオスに
よく似ています。

今日はセンターに色んな生きものがいたなと思って
いたら、帰り際にムカデの幼体が出てきました。
 子どもムカデ
大人と違い、ブルーとイエローの模様からは爽やかさを
感じます。

この日はセンターの中にいながら、たくさんの生きもの
に会うことができました。
これも森が豊かだからなのでしょう。
皆さんも家の中を探せば意外な生きものに出会えるかも
しれませんね。

文・写真:アーリン

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