横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

2020年11月

秋も終わりに近づいてきた今日この頃、
森でジョロウグモの網を見つけました!
 ジョロウグモ
大きく膨らんだお腹と足が一つ欠けた姿から年季を
感じます。食べているのはガでしょうか?
崩れていてよく分からなかったです。

立派な網を眺めていると、網のはずれに
小さくキラキラ光るクモが居ます。
シロカネイソウロウグモです。
 シロカネイソウロウグモ
このクモは自分で網を作らず、ジョロウグモなどの他の
クモの網に住み着きます。数えてみるとこの網に
6匹もいました!

更に網を観察すると網の端っこにキレイな円網を張る
小さなクモが居ました。
 人の網に網張るクモ
図鑑で調べましたが、残念ながら僕には何のクモか
分かりませんでした。網を張っていることから
イソウロウグモでないのは確かです。しかし、
わざわざ他のクモの網に自分の網を張るとは...
この場所はクモ達の人気スポットなのかもしれない
ですね。

これから冬になるにつれジョロウグモは段々姿を消していきます。
この集合住宅ももうすぐ消えるかもしれないと思うと、
今見ることが出来て得した気分になりました。

文・写真:アーリン

こちらもお読みください

セルフガイドシート「コナラの道 秋・冬」をリニューアルしました!新しいシートを片手にコナラの道を歩いてみませんか?
s-IMG_4479
表紙はぬりえになります!

これを持って歩けば、紅葉や落ち葉であふれる秋冬のコナラの道で、様々な風景や生きもの達に気づくことができます!森の中で鳴く小鳥や湿地に集まるカエルたちが、あなたのことをきっと待っていますよ!

コナラの道は林や湿地、尾根をめぐる全長1.7kmのなだらかな道です。
木の葉が落ち、開けた空を見上げながらハイキングを楽しむことができます。また、空気がすんだ日は、関谷奥見晴台から遠くに横浜ベイブリッジや東京スカイツリー、尾根道からは富士山を眺めることができます。尾根道から少し足をのばせば大丸山や鎌倉天園、金沢自然公園や瀬上市民の森へも行くことができます。
プレゼンテーション1
横浜自然観察の森にいらした際は、
ぜひコナラの道へお出かけください!


入手方法:自然観察センターで配架、無料、申し込み不要
配架時期:11月22日~2月末
所要時間:ゆっくり歩いて1時間
道のようす:なだらかな道です。18番~終点はでこぼこの下り道で、階段もあります。ほとんどが土の道で雨が降った後はぬかるむため、注意が必要です。
対象:どなたでも
服装・持ち物:防寒着、汚れてもよい靴(途中ぬかるみがあります)、帽子、飲み物、筆記用具


こちらもお読みください。
観察センター再開について

ノギクの広場に行く途中、スズメウリの葉の上に奇妙なものを見つけました。
トゲトゲの俵型の虫?です。
トホシテントウ1
なんだこれ… 
毒々しい色合いや、独特の枝分かれしたトゲトゲはルリタテハの幼虫に似ています。
だけどこれはルリタテハよりもっと小さい虫だなぁ…
ルリタテハの幼虫
虫の下にある葉には、レース編みのような食べ痕があります。
食べきって穴をあけず、肉厚なとこだけ削ぎ取るような葉の食べ方は見覚えがあるような…
トホシテントウ2
そしてウリ科のスズメウリを食べている…

色々と考えを巡らせているうちに、ある虫にたどり着きました。
「これは、以前名前がわからず悔しい思いをしたあの虫なのでは??」


急いでセンターへ戻り調べてみると、思い浮かべていた虫で正解でした!
正体は「トホシテントウの幼虫」。
6月にブログで紹介したテントウムシの幼虫のすがたでした。
P6125111
どうやらトゲトゲ幼虫のすがたで冬を越すのがほとんどのようです。

1年を通して、成虫だけでなくびっくりな見た目の幼虫まで見ることが出来て、さらにトホシテントウに親しみがわきました。


文・写真:かない


こちらもお読みください。
観察センター再開について

オオカマキリの産卵シーンに出会いました。
s-IMG_9354産卵
まだ卵は真っ白で柔らかそうです。
オオカマキリや卵を見かけることはよくありますが、
産卵シーンにはなかなか出会えません。
せっかくなので動画に収めてみました。


お腹の先を起用に、そして複雑に動かして産卵していました。
ソフトクリームを逆につくるように、ゆくりと巻きながら、上から下へ卵が出来あがっていきます。

出来上がった卵はこちら(数日後に撮影)。
s-IMG_9366オオカマキリの卵上から
よく見かける茶色になっていました。
逆ソフトクリーム型になっていないのかと、下から見ると、
s-IMG_9372カマキリの卵下から
ソフトクリームの先のように、渦を巻いてとんがってはいないようです(笑)。
普段、上から見ることが多いので気づかなかったのですが、下から見るといくつかの層になっているように見えます。
下から見るなんて、あまり経験ないですね。

春になると、この下側のまん中から、オオカマキリの子どもが生まれてくるのかなぁと思いましたが、子どもが生まれて出てくるのは、卵の下からでも上からでもなく、なんと横からなのです。
s-IMG_9366オオカマキリの卵生まれるところ_LI
赤線で囲った、少し盛り上がった部分から生まれてきます。
ひとつの卵から約200匹も生まれてくるそうです。


文・写真・動画 nuka

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