横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

2019年12月

自然観察センターは明日(12月28日)から1月4日まで
年末年始のお休みとなります。

この間の、イベントのお申込みやお問い合わせは
1月5日以降でのご返信となりますので
ご了承ください。


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休館中も森の中は散策できますので、
野鳥観察やハイキングをお楽しみください。

来る年も、どうぞよろしくお願いいたします。


レンジャー一同

1月と3月に行われる初心者向けの行事
「バードウォッチングCafe」に向けて、コースの下見に出かけました。
観察センターを出発すると、モンキチョウの広場東屋前でさっそく鳥を発見しました。
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シメです。目の周りが黒い羽毛で覆われていて、なんとなく怒ったような顔に見えます。
地面に降りてなにかを食べているようです。
観察していると右側から…
シメとアオジ
アオジがやってきました。ものすごい至近距離。
お互い「近すぎる!」と思ったりはしないのでしょうか?
もくもくと採食を続けます。観察を続けていると…
くちばし
2羽が同じ方を向きました!
種類も大きさも違う2羽ですが、兄弟のようなシンクロ具合。
しかも2羽ともなにかくちばしに入れている瞬間です。
なんだか可愛らしくて感激しました。

1時間ほど歩いて、ほかにもメジロ、コゲラ、
ヤマガラ、シジュウカラ、カワラヒワ、ヒヨドリ、
ジョウビタキ、モズ、トビ、クロジ、ウソを見ることができました。
外は寒かったですが、元気に活動する鳥たちを見ることができて心が温かくなりました。
引き続き行事に向けて準備をしていきたいと思います。

「バードウォッチングCafe」は1月16日の回、3月11日の回ともに参加者募集中です。


文・写真:かない


いよいよ年の瀬となりました。昨日観察の森友の会で
活動する「雑木林ファンクラブ」は、メンバー皆で
しめ飾り作りを行っていました。毎年恒例の光景です。
材料の藁を丁寧に編んでいきます。「毎年作り方を教
えてもらうけれど、作り方を忘れてしまう・・・」
そんなつぶやきがあちらこちらから
聞こえていました。

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地域や飾る場所によっても、その飾りの形は様々、
同じ地域でも作り手によってまた違ってくるそうです。
でも飾りに込める願いは一つ。
来る年に備えて我が家が安らかであるように。
また本日は友の会の全体交流行事、望年会でした。
会員のみなさんで餅つきをし、センターにも鏡餅を
作ってご提供いただきました。

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まだクリスマス前ではありますが、年越しの準備が整っ
た横浜自然観察の森。
まずはみなさま良いクリスマスをお迎えください。

文・写真 チョコ

寒さが一段と厳しくなりこたつとみかんが恋しい時期がやってきました。
そんな中、自然観察センター内はポカポカしています。
その秘密は・・・
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薪ストーブです!
燃やしている薪は全て自然観察の森から得た木を使っています。薪にする木で特に多いのがクヌギやコナラ。
実はこの森の中にも雑木林があります。
その名も「クヌギの林」。
この林はボランティアの方と共に草刈や伐倒などの手入れを行っています。
その過程で出たものを炭や薪として利用しています。

そんな雑木林ではいろんな生き物が発見できます。
今回は今の時期に見つけやすい生き物を探しに行きたいと思います。では早速クヌギの林へ向かってみましょう!
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クヌギの林に着きました。
葉が落ちて林の中は明るく、地面も落葉で覆われています。周りを見渡すと名前の通りクヌギの木がたくさん生えています。
木の表面を見てみると2cmくらいのひものようなものがたくさんぶら下がっています!
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一見するとゴミか何かのようですが、
これはヒモミノガというガの幼虫が脱ぎ捨てたミノなのです。普段ヒモミノガの幼虫は樹皮の中におり、樹皮表面の地衣類やキノコを食べる時にこのミノを着て移動します。
実際に触ってみましたが中身はスカスカでした。
ぜひミノを着て動く幼虫を見てみたいものです!
そんな幼虫を見つけたら私たちレンジャーに教えてください。
 
さあそろそろ薪ストーブの火に当たりに戻りましょう。


文・写真:ロビン

※クヌギの林には伐倒した木が横たわっていることがあります。危険ですのでロープ内には入らないようにしてください。


朝、横浜霊園前バス停で降りると、ヒヤッとずいぶん冷たい空気を感じるようになり、すっかり冬になったことを実感します。

この時期、霊園口から階段を登って森へ向かう途中、階段の曲がり角あたりで、突然さわやかでちょっとスパイシーな?香りがすることがあります。
その香りの正体は、ミカン科の木のカラスザンショウの実です。地面を探してみると、落ちていました。写真1カラスザンショウIMG_8014
カラスザンショウの実。

紫色に熟した実の中に黒い種子があります。写真2カラスザンショウ種8020

この実には、メジロやヒヨドリなどの小鳥がよく食べに来ます。

よく食べに来るといえば、センターの窓から見えるヤツデにもメジロやヒヨドリがよく食べに来ています。写真3ヤツデIMG_8015
センターの窓から見えるヤツデ。


そんな人気のヤツデの実が気になったので、近づいて観察してみると、、、写真4ヤツデ拡大IMG_8017
なんと、冬だから全部が実だと思っていましたが、
白っぽいのは花でした!。雄しべが細くのびているのが見えます。緑色のは未熟な実です。
メジロは花をかるくつついているように見えるので、花の蜜を食べているようですが、ヒヨドリは実(もしかしたら花も)を丸ごと食べているようでした。

餌となる虫や花が少ない時期は、種子や実、わずかに咲いている花に小鳥がやって来ます。
そんな鳥と食べものの関係が気になった方は、自然観察センターで開催中の「鳥のくちばしと食べもの展」にぜひお越しください。

文・写真:nuka


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