横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

2017年06月

日に日に原っぱの草丈が高くなってきました。
ごそごそっとわざと草をかき分けながら歩くと、
ひょん、ひょん、ひょんと、小さなつ粒がはじけ跳びます。

かがんでみると、
ひとつひとつが、ちゃんと小さなバッタの形をしています。

P1150121
イナゴの仲間かな?

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これは知ってる!ショウリョウバッタ!

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オンブバッタのちびさんも。

体の色や頭の形がさまざまだなあ。

まだ羽が小さく飛ぶことができないので、
捕まえるのは簡単。

でも、ごはん粒みたいにやわらかいから、
そ~っと触ってあげてくださいね。

また、長い間カゴにいるのも苦手なので、
早めに原っぱに返してくださいね。

(文・写真 かなちん)

クズの茎に白黒の虫を発見しました!
調べてみるとゾウムシの仲間のオジロアシナガゾウムシでした。
観察してみると名前の通り前脚、中脚が長く、茎を抱きしめていました。
是非、クズを見つけたら観察してみてください。

s-オシロアシナガゾウムシ

写真・文/スティッチ


NHK Eテレの「なりきり!むーにゃん生きもの学園」で、
横浜自然観察の森が登場します。

6月24日(土)7時15分~
番組HP:http://www4.nhk.or.jp/munyan/

森のどこがうつっているかな?
いつも森に来ているみんな、注目です! 


※この森にタガメはくらしていません。

草地でアオダイショウの抜け殻を見つけました。
草に体を絡ませるようにして頭から尾の先までキレイな状態で残っていました。
比較的新しいものだったようで柔らかな感触でした。
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観察センターのレンジャーカウンターでは、皆さんに
ヘビの抜け殻に触っていただく展示をしているのですが、展示の抜け殻はたくさんの方(とくに子供たち)に触られすぎて、すでに原型を留めいませんでした。
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そこで今回発見した抜け殻を新たに展示いたします。
この機会に全身まるごと整った抜け殻を見にいらしてください。

s-M6157961
山岸レンジャーの胸元(130cm)くらいまである長さでした

文・写真/かけした

森を歩いていて、ちょっと道の脇に目を運ぶと、赤い実が目立つ腰の高さくらいの木があります。
これはオニシバリという植物で(写真1、2)、赤い実がとてもおいしそうに見え、つい食べてしまいたくなりますが、実は毒があります。一見普通の植物で、普通に実をつけているだけかと思いきや、実だけではなく、葉や茎、根にも毒があります。
食べると、腹痛、血便、口内炎を起こすことがあるそうですので、見て楽しむだけにして、食べないほうが良いでしょう(笑)
赤い実は7月くらいまで見られます。
s-写真1IMGP0199
写真1 オニシバリ


s-写真2IMGP0201
写真2 オニシバリの実



オニシバリと同様に、道の脇で簡単に見られる、白い花をたくさん咲かせているドクダミという植物があります(写真3、4)。
名前もそうですが、特有の臭いがあるので、毒があるように思われることもありますが、安心してください、毒はありません。むしろ毒とは逆で、ドクダミ茶などがあるように、薬効成分があり、薬として利用されています。10種の薬効があるという意味から、ジュウヤクとも呼ばれるそうです。
花は7月頃まで見られます。
s-写真3IMGP0211

写真3 ドクダミ


s-写真4IMGP0203
写真4 ドクダミの花


このように、普通に見えても毒があったり、毒がありそうと思っても毒じゃなかったりと、様々です。

目に付き、気になったら、ちょっと自然観察センターに立ち寄って、レンジャーに尋ねてみたり、図鑑を広げてみてはいかがでしょうか。自然観察センターでは、みなさまがご利用できる図鑑も多数ご用意しております。
ちなみに自然観察の森では、自然の生きものを大切にしているので、採取は禁止です。
森の生きものを食べたり、薬にするのはやめましょう。


参考文献
・山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花 (山と渓谷社)
・山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花 離弁花2(山と渓谷社)
・フィールドベスト図鑑vol. 16. 日本の有毒植物(学研教育出版)


文・写真/nuka






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