雨上がりの森の中を歩いていると木にとまっている白っぽいセミに出会いました。
セミノハリセンボン

近づいて見てみるとセミの体は白く縁どられ、既に動かなくなっていました。
さらにじっくり観察すると、セミの体からは小さな白いピンのようなものが無数に生えていました。

セミノハリセンボンアップ

観察センターに戻って調べてみると、白いピンのようなものは「セミノハリセンボン」という冬虫夏草であることがわかりました。冬虫夏草とは、昆虫の幼虫などに寄生するキノコの仲間です。このキノコはセミの体を栄養にして成長するようです。

長い年月をかけて幼虫から成虫になっても、無事に子孫を残せるのはどれほどの割合なのでしょうか。自然界の厳しさを感じる出会いでした。

(文・写真 山ちゃん)