横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

退勤時に、霊園口のバス停前をあるいていたら
「ヒッ、ヒッ」と鳴き声が聞こえました。
声のする方を見ると、ジョウビタキのメスが、10メートル先の目線よりやや低めの位置にいました。
20200123ジョウビタキ(メス)霊園口階段_中沢s
(資料)ジョウビタキのメスの写真。

何かをついばんでいたので、飛び去った後を確認したら、ヌルデの実を食べていたようです。
IMG_20240208_172632
ヌルデはウルシの仲間です。
触るとかぶれてしまうことがあるので、葉がある時期は来園者へ注意喚起をしています。

そんなヌルデの実。なんと野鳥には大人気なのです。
ツグミの仲間が食べている場面によく遭遇します。

春から秋にかけて、触ったら危ない植物として扱っていましたが、冬の間は、野鳥の大切な食糧です。
ヌルデの二面性に感動したできごとでした。

写真・文 まえむー
ジョウビタキの写真 ロビン

木の葉が落ちきり、空が広いこの季節。
樹上や藪の中には、野鳥だけでなく、タイワンリスの気配も目立ちます。

ガサガサっと、ダイナミックな音がするとその姿が、

タイワンリス141220掛下08ーs


静かな林でも見渡すと、枝と葉を集めた巣が、見つかります。

20120104巣入口がみえるーs


樹皮やアオキの実を食べたりする姿も
見かけます。


すっかりこの森の見慣れた生きものになってしまった外来種タイワンリス。
彼らをテーマに生きものを調べる視点と
外来種の影響を学ぶイベントを3月に開催します!

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自然観察センター主催行事
「観察の森のリスしらべ」

観察の森にくらす外来種タイワンリスの姿や巣を探し、
記録やまとめなど調査の体験を行います。また外来種問題について学びます。

【日時】 2024年3月2日(土)10:00~15:00(雨天時は3/9へ延期)
【対象】 小学校4年生以上~中学生 30名(抽選)
     ※小学生の場合は保護者1名以上同伴
【申込】必要


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文:かなちん
資料写真:掛下 かなちん

森の木は葉もすっかり落ち、寒々しい姿をしていますが、見通しが良くなり、1年間の中で最もバードウオッチングに最適な時期です。少し歩けば小鳥たちの元気な姿がよく観察できます。
DSC_4832-蠑キ蛹・NR
メディアでもよく取り上げられ、すっかり人気者となったシマエナガですが、この横浜自然観察の森にもエナガが暮らしています※エナガとシマエナガは分類的には同種です。
鳥は寒くなると、暖かい空気を逃がさないように羽に含ませて、ふくらんで保温します。写真のようなモフモフなエナガに会えるのは、今のような寒い時期です。

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エナガはせわしなく動き回り、枝先やすきまに隠れる昆虫やクモ等を探していました。幹に水平に止まったり、枝先にぶら下がったり、アクロバティックなその動きは次々と大技を決めていく軽業師(かるわざし)のようです。
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このエナガはインコやオウムのようにぶら下がりながら、脚で何かをつかんで食べようとしていました。
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エナガの「ジュリリ、ジュリリ!」という鳴き声が聞こえたら、しばらく静かに観察してみてください。他の鳥との出会いのチャンスです。エナガの群れにはメジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ等の違う種類の鳥がついてきて一緒に行動する事があり、これを混群(こんぐん)と呼びます。5~10羽前後で森の中を広範囲移動するエナガは、他の鳥にも人気です。

可愛らしくて他の鳥まで呼んでくれるエナガは、1日中見ていても飽きない鳥です。

文・写真 おかもと

※エナガの鳴き声はこちらのリンクでご確認ください。

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