春の花が咲き始め、森がにぎやかになってきました。
この時期は森の中が見どころ満載ですが、私が注目したいのはこのお花!
この植物はヤハズエンドウ。カラスノエンドウという名で呼ばれることも多いです。
ヤハズエンドウは、アリとの共生関係で知られる植物です。上の写真にも10匹以上のアリが写っています。
集まったアリたちが葉や花の付け根で蜜をなめている様子がよく見られます。
虫が花の蜜を吸うという場面はイメージしやすいでしょう。しかし、花ではない場所から蜜を出す植物もいます。
ヤハズエンドウは、托葉という部位から蜜が出ます。このように花以外の部位にある、蜜を分泌する部分を花外蜜腺(かがいみつせん)と呼びます。
花外蜜腺はいろんな植物に見られ、身近な例ではサクラの葉の付け根にもあります。蜜でアリを呼び寄せ、植物を捕食する虫から身を守ってもらうことが主な目的です。蜜を対価にボディーガードを雇っているということですね。一方で、花の蜜で虫を呼ぶ植物は、花粉を運んでもらうことが主な目的です。
「蜜で虫を呼び寄せる」という一見同じ習性。ですが、その目的が違うことに気づくと、生き物の観察が一層楽しくなると感じます。(写真・文 こでら)





