横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

自然観察の森は朝夕は冷え込み、赤や黄色に色づいた落葉樹の葉は、時折吹く北風によって、どんどん少なくなり、森の景観は冬らしくなってきています。

冬鳥の飛来と森の葉が少なくなった事によって、バードウォッチングに最適の時期が始まりました。ウソも少数が飛来し、園内全域で確認されています。
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ウソ/オス
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ウソ/メス

ウソはヌルデなどの種子やサクラの冬芽が大好物です。自慢の嘴で硬い種子も簡単に割って食べてしまいます。観察していると、常に何かを食べていたり、嘴に何かついているので、個人的にウソは食いしん坊のイメージです。

美しく可愛らしいウソを観察するために多くのバードウォッチャーやカメラマンの方が来園されています。
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ほとんどの方にマナーを守って頂いていますが、少数の方による看板にカバンをかける等の行為を見かけます。
園内を利用する他の方が看板を見る事ができないので、かばんは背負っていただくか、邪魔にならない場所に置いていただければと思います。

沿路に三脚を設置したり、長時間にわたる場所の占有は避け、他の来園者や生きものへご配慮ください。

詳細は日本野鳥の会が策定した野鳥撮影マナー7か条をご参照いただければ幸いです。




文・写真 おかもと

観察の森の黄葉のようすをお伝えします!
急な冷え込みとともに、森は一気に色づいてきました。

観察センター前は・・・
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アカメガシワの黄色がまぶしいです。

ピクニック広場から尾根は・・・
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どーんと黄色く目立つ木がありますね。

生態園付近の園路は・・・
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いよいよコナラが色づいてきました。


朝から降った雨がようやくやみ、
落ちたばかりの木の葉を集めてみました。

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左上から・・・
エノキ、クヌギ、コナラ、アカメガシワ、イタヤカエデ

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さらに左から・・・
ヤマグワ、コクサギ、イヌビワ、クズ(これはつる草)

さまざまな形、さまざまな黄色が見つかりました。

都市公園や庭園のように、
景観を楽しむために植えた木はないので、
均一にそろった紅葉・黄葉はこの森では見られません。

が、木々の多様さ、葉一枚一枚の個性豊かさは、森ならではです。

ふと目に留まった1枚を、ぜひ手に取ってよく見てみてください。

文・写真 かなちん

午前中、激しい雨が降ったある日。
14時ごろに、雲間から日が差してきたので、川や水路の確認(巡回)にでかけました。
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川の上から異常がないことを確認し、そろそろ引き返そうかと思ったその時…ガサゴソと落ち葉の上を這うような音がしました。
「ヘビかな?」と思い、音のする方をじーっと見つめると、体をくねらせるヘビ特有の動きではありません。
まっすぐに落ち葉をかきわけて、ものすごいスピードで向かってきました!!!…

ヘビではない何か、あるいはヘビだとしたら怖すぎるスピードでまっすぐ向かってくるので、頭の中はパニック!
「逃げなきゃ…」と思ったところで、ひょっこり!
アズマモグラ_しっぽ
(写真がなく残念なので、イメージイラストをどうぞ)

「しっぽ!」が見えて、一安心。
ずんどうな茶色い体に、毛はほとんどないはだの見えた小さなしっぽが見えたので、アズマモグラのようでした。
すぐに落ち葉や土の中に隠れてしまいました。

落ち葉が積もっていて気づきませんでしたが、あたりにはモグラ塚がたくさんありました。
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地面近くを通っていたトンネルが雨の影響で崩れてしまい、そこを通ったモグラをタイミングよく見ることができたのかもしれません。

「私と同じように、雨のあとにモグラもトンネルを巡回しているところだったのかな」と、土の中のモグラに「お互いにお疲れさまです!」と思いながらその場を後にしました。

土の中でくらしているモグラのなかまには、なかなか出会うことはできません。
自然観察センターでは、そんなアズマモグラやヒミズのはく製を展示しています。
センターにお越しの際は、ぜひじっくり観察してみてください。

文・写真・イラスト:まつもい

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