横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

カテゴリ: 昆虫のお話

横浜自然観察の森では年に一度、専門家を講師にお招きし、生きものの生態や「いきもののにぎわいのある森づくり(生物多様性の豊かな森の保全)」へ理解を深めるための講演会と実習を行なっています。

今回は玉川大学 学術研究所の小野正人先生に、『ハチたちが教えてくれた「もう一つの社会」~ミツバチ、マルハナバチ、スズメバチと私たちの関係~』と題してご講演いただきます。
小野先生は真社会性ハチ類の研究がご専門で、講演ではミツバチ、マルハナバチ、スズメバチなどの生態について、たっぷりご紹介いただける予定です。
講演の中でハチの巣を使った実習も室内で行います!

講演会は10月29日(土)13:30~開催します。
参加申込み締切りは10月20日(木)です。
申込み方法と詳細はこちらからご確認ください。
生きもの講演会2022チラシ_re

たくさんのご応募お待ちしております!

※新型コロナウイルス感染状況によりオンラインイベント等に変更する場合があります。

文:まつもい

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初めてのブログ作成のため、話題探しに森を巡回していると、ミズキの11番付近の柵の上に大きさ5㎝ぐらいの小さい鮮やかな緑色の物体がありました。

バッタ
思わずカメラを向けると、それは……………バッタでした!
調べてみるとイナゴに近い種でフキバッタの仲間。まだ小さく幼虫のように見えますがこれで成虫なのです。
バッタ2

バッタ3

よく観察してみると背中に小さな茶色い羽が生えているのがわかります。
フキバッタの仲間のほとんどの種は、このように羽が小さいため成虫になっても飛ぶことができないのです。
そのほか、このフキバッタの体色だけでもいろいろな緑や赤色などがあり、とてもカラフルです!
 
 今は夏本番。

横浜自然観察の森の草が生えているところに足を踏み入れるとバッタたちがジャンプします。一匹一匹じっくりと観察してみるのもいいかもしれませんね。

文・写真:キタムー



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自然観察の森では年に4回、水辺の生きもの調査を行っています。今回は夏の調査です!
さあ、どんな生きものに出会えるでしょう。

ざるで砂や岩、落葉などをすくって・・・
s-IMG20220721104116

いました。ヘビトンボの幼虫です。 s-P6056396
大きなアゴで他の生きもの捕らえて食べるハンターです。
成虫はこんな感じ。少し面影があるような? s-ヤマトクロスジヘビトンボ0190526霊園階段下okubo2
※名前に「トンボ」とつきますが、トンボの仲間ではありません。

他にもカワゲラやガガンボなどの水生昆虫の幼虫を見つけることができました。
どれもきれいな川で見られる生きものです。

次の調査地点へ向かおうとしたその時!
まつもいレンジャーが「ここに何かいます!」と言ったので見ると。茶色い石?いいえ違います。 s-P7216546
大きなモクズガニです。
実はこの森での観察例がとても少ない生きものです。
ハサミや脚に毛がびっしり生えています。お腹の殻が三角形になっているのでオスのようです。
モクズガニは汽水域で産卵し、子供は成長しながら川を遡上します。このカニも河口からいたち川の源流までやってきたと思うと感慨深く感じます。

調査中のまさかの出会いでした。

※園内での生きものの採集・持ち込みは禁止しています。
※危険なため川の中には入らないでください。


文・写真:ロビン
写真:まつもい


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ある日、センターの中でアーリンと会話をしていました。
ふと、すぐ近くの机に置いてある虫かごに目をやると、蓋に白いかたまりのほこりがついていました。
「こんなにきれいに丸っこくなるんだなぁ」と心の中で思ったところ…
―!?動いた?動いてる!?
Videotogif (1)
(GIF画像のため色彩や動きは実際と若干異なります。)

そのほこり、ぎこちなく、でも確実に前進しているのです。
何か見てはいけないものを見てしまったのか…と動揺を隠せません。
この超常現象をアーリンにすぐさま伝えると、「あ、クサカゲロウの仲間の幼虫ですね。」と即座に教えてくれました。

…よかった。見えてもよいものでした。
お恥ずかしながら、私にとってはこれが「クサカゲロウ」を意識して出会った初めての機会でした。
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クサカゲロウ科の「クサ」は「臭い」からきていて、一部の種類では強い臭気を発するそう。
今回出会った幼虫がなぜほこりに見えたかというと、体にモフモフしたものなどをうず高くつけていたためです。
主に自分の抜け殻や獲物の吸い殻、枯死した植物の破片などを塵として体につけているそうで、カモフラージュして捕食者や寄生者から身を守っていると考えられています。
私も騙されてしまいました…隠れ身の術、あっぱれです。

一方で、塵などを付着させない種類もいます。
ちょうどアーリンが過去のブログで紹介した「スズキクサカゲロウ」がそのタイプです。

違う日に見つけた別の子は、小さな塵を平ためにつけていました。
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付着させるタイプの幼虫も十人十色で、みんな個性豊かです。
今度はどんな形の子に会えるか…私のクサカゲロウの幼虫探しがこの時期の日課になりそうです。

文・写真:まつもい、写真:アーリン


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ヘイケボタルの湿地に行くとトンボがたくさん飛び交っています。
その多くが青い体に黒い眼をしたオオシオカラトンボのオスです。
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同じくらいの大きさで黄色い体のトンボはオオシオカラトンボのメスです。
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産卵中のメスとそれを見守るオス。
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真っ赤な体のトンボはショウジョウトンボです。
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また、水面に出た草の根本付近を見ると、トンボの幼虫ヤゴの羽化殻を見つけられます。
中型のヤゴの抜け殻
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細いヤゴの抜け殻はオオアオイトトンボと思われる。
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多くのトンボが早朝から午前中に羽化をします。

飛び交っているところや葉に止まっている様子に目を奪われがちですが、湿地内をくまなく観察していると羽化しているところや、交尾、産卵、争いなどいろいろなトンボの生態を観察することができるかと思います。

トンボは網で捕まえると羽が傷んでしまうことがあります。捕まえず、木道にしゃがんでジッと観察してみてください。
また、園内の生きものは持ち帰りできません。

文・写真/かけした

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