s-P4080047 (2)
今日から神奈川新聞で「自然観察の森Diary」の連載が始まりました。みなさん、お読みいただけましたか。
今朝の第1回の記事でご紹介した、かんさつの森で一番早い桜、自然観察センター横のオオシマザクラの木は、今朝はもうかなり散って葉桜になりかけていました。
でも山に目を転じると、まだあちこちに満開を迎えたヤマザクラやオオシマザクラが見つかります。今日は雲の多いお天気でしたが、曇り空の下でもみごとな色のモザイクが見られました。
s-P4080046
街なかに多いソメイヨシノは、一斉に咲いて一斉に散る印象がありますが、これは、ソメイヨシノが人の手によって作られた雑種で、種子が実らず接ぎ木で増やすため、遺伝子がどの木も同じクローンであることによるのだそうです。
これに対して、野生のヤマザクラやオオシマザクラは、いろいろな遺伝子の組合せを持っている、つまりいろいろな個性を持っているため、早く咲くのもあれば、遅咲きのものもあるので、一斉には散らないようです。

山のモザイク模様をかたちづくっているのは、サクラだけではありません。さまざまな落葉樹の芽吹きが、さまざまないろどりを添えています。
s-P4080053
こちらは雑木林を代表する、コナラの芽吹き。
s-P4080055
ヤマグワは、ヤマザクラと同じように、芽吹きとほぼ同時に花を咲かせています。花びらがない、地味な花ですが、こずえにほんのりと柔らかいかがやきを加えています。

この週末は、名残りのサクラが楽しめると思います。そこに、他のいろいろな落葉樹の芽吹きや開花が加わり、刻々と山の色を変えていく様子も、ぜひご覧になってみてください。

          こみなみ