横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

先日、コナラの道を散策してきました。

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その日はちょうど雨上がりで、地面が濡れていました。
木の枝も雨水の重さで下がり気味。

この湿度でキセルガイの仲間が顔を見せてくれました。
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シロキクラゲを発見。雨が降った時は目立ちます。
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鳥も鳴いていない静かな散歩道でしたが、足元には普段と違った景色がありました。
個人的にはシロキクラゲを見ることができてうれしかったです。

暑い日が続きますが、森にいると,まれに涼しい風が吹きます。
ちょうど季節の変わり目の時期。皆さんもぜひ散策にいらしてください。

文・写真 まえむー

9月に入ってもまだまだ暑い日が続いていますが、夜は少し涼しく、季節の移り変わりを感じるようになりました。
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タカの仲間で渡り鳥であるサシバは、3月後半頃に日本に渡って来て繁殖します。繁殖や子育てが終わった9月頃から越冬地である南方へ帰って行きます。秋の渡りが始まったようです。伊良湖岬や佐多岬では大規模な集団で鷹柱を作りながら移動するサシバを観察する事ができます。
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横浜自然観察の森で観察できるサシバは、渡りの途中なのでそれほど数は多くないのですが、上昇気流を捉えながら旋回し、尾根を越えていくサシバを観察できます。
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無事に渡りを行い、越冬地で元気に過ごして、1羽でも多くのサシバ達に春にまた再会できればと願っています。

文・写真:おかもと
※園内の利用時間は、日の出から日の入までです。

タンポポの道⑮付近にはたくさんの実をつけたエゴノキがありました。
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しかし、日増しに実が少なくなっていました。いったい誰が持ち去っているのでしょう?
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エゴノキにヤマガラがやって来ました。
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ぶら下がったと思った瞬間、実のついた枝を折りました。
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体勢を立て直し、実をくわえ直して…
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どこかへ持ち去ってしまいました。
エゴノキの実を持ち去った犯人の正体はヤマガラでした。エゴノキの実の果肉にはサポニンという毒素成分があり、特に熟していない若い実は多くの生きものが避ける傾向にありますが、ヤマガラはエゴノキの実を特に好んで食べます。嘴で果肉を器用に取り、種子の部分だけを食べるようです。

しかし、その場では食べず、3分に1回くらいの割合でやって来て次々と実をどこかに運んでいきます。ヤマガラはエゴノキの実をどこかに隠しているようです。この一連の行動は『貯食』と呼ばれる行動で、食べ物の少なくなった冬季に食べるために隠しておきます。頭の良いヤマガラとはいえ、隠した場所を忘れてしまう事もあるようで、エゴノキの種子散布にヤマガラが一役買う事もあるようです。
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ヤマガラはエゴノキの実を運び続け、数日後には実がほとんど無い状態になりました。連日暑い日が続き、ハァハァと口を開けて暑そうに運搬していましたが、冬に備えて動き出しているようです。


文・写真:おかもと
※園内の利用時間は、日の出から日の入までです。

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