横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

現在センターでは、カウンターの前で“森の宝さがし”という展示を行っています。
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カウンターにいると、展示を見ている方からこんなお声をよく聞きます。
「こんなに大きいカタツムリがいるんだ!」

確かに私も見たことがありません。
いつか見れたらいいなぁ。と思っていたら。
見つけました。大きなカタツムリ。
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空でした。白化しつつあります。それはそうとうれしい出会い。

図鑑で調べたらこのカタツムリはチャイロヒダリマキマイマイという名前だそうです。(参照:原色日本貝類図鑑改訂版)
名前の通り左巻きのカタツムリ。
展示の子も左巻きでした。

昔、カタツムリはそれなりにいたようですが、最近は見る機会が減ってしまってるようです。
もう少ししたら暖かくなって、貝たちも動き出すことでしょう。
いつか生きて動いている個体を見れたらいいなと思いました。

写真・文 まえむー

横浜自然観察の森では秋から初春に観察できるジョウビタキ。
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ジョウビタキ/メス
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ジョウビタキ/オス

秋から初春にかけて1羽で行動し、なわばりを作ります。他のジョウビタキが自分のなわばりに侵入すると、追い出そうとします。
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ペリット(消化できない物の塊)を吐き出すメス

今年はオスとメス、それぞれ1羽のジョウビタキを観察できましたが、2羽ともピクニック広場をなわばりにしていました。他の場所だと、争いに発展するのですが、自然観察にいた2羽は特に争っている様子はありませんでした。
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獲物をめがけて飛び立つオス

ピクニック広場は冬季に草刈りを行ったので、ジョウビタキが食べるクモや昆虫を見つけやすくなったようで、杭やロープに止まって獲物を探している姿をよく目にしました。また、ウツギなどの種子類も豊富にありました。
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クモを捕まえたメス

縄張りでの排除行動が起きなかったのは食料資源が豊富にあった事が理由の一つなのかもしれません。

ピクニック広場を縄張りにしていたジョウビタキは2羽ともに、最近の観察報告がないので、繁殖地に移動したのだと考えられます。

秋に横浜自然観察の森に戻ってきてね!

写真・文 おかもと

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横浜自然観察の森では秋から春にかけて見られるタカの仲間のノスリ。腹部の茶色の腹巻のような模様が特徴です。個人的に茶色くて真ん丸な頭部と黒目がちな瞳が柴犬を彷彿とさせて、大好きな猛禽類です。
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名前の通り、地面スレスレを飛び、ネズミやモグラなどの小動物を捕まえるのが得意です。着地する事が多いので、尾羽が擦り切れて少しボロボロになっている個体を多く見ます。

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空中に停止するホバリング飛行が得意。逆風が吹いていても翼と尾羽の羽で風を上手に捉えて獲物を探します。

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ヤマアカガエルが産卵する頃になると、低い位置に止まる事が多くなります。しかし、このノスリは目立つ場所にいたので、ハシブトガラスに取り囲まれてしまいました。カラスの仲間は猛禽類を見つけると、モビング(擬攻撃:猛禽類に対する攻撃のような行動)を仕掛ける事があります。カラスの行動や鳴き声をよく観察すると、猛禽類と出会える確率がグンと上がります。

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しつこく攻撃されるノスリに同情しつつ、びっくりした顔が可愛らしいです。まもなく、この森を離れてしまうので、お見逃しなく!


写真・文 おかもと

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